インテリアとガラス
2013/10/23 Wed 09:30

もう10年位前になりますが、銀座数寄屋橋に「Bar PIANO」というお店がありました。
ここでは、ガラスのアートワークをやらせていただいたわけです。
私、アンティークのほかにこんなこともやっています。
デザイナーの明確なコンセプトを、現実に落とし込むのが、私の仕事でもあります。
まあ、夢見たいな事を言うわけです。
それに対して、加工できるのか、危険は無いのか、そして美しいのか?ということを色々と考えます。
デザイナーと仕事をする時は最後の、美しいか?という点が結構重要です。
ただ単に綺麗~ということではなくて、空間に響を与えることが出来るものか?ということです。
それには、物の話だけしていても何のことかサッパリ分かりません。
全てとは言いませんが、計画図面を結構な量いただきます。
プレゼン用のサンプルも見せていただいたり、場合によっては現場にもお邪魔したり。
パースももちろんいただきます。
これで図面に色が付き、見える情報がとても多くなり、
デザイナーが意図するイメージが捕らえやすくなるんですね。
あとは、よくしゃべります。打ち合わせです。
伝える言葉がない、うまく伝えることが苦手な人は、どんなにセンスが良くても
デザイナーに向いてないかもしれないです。と、上から目線で言ってみた。
今までそういう人はいませんでしたけど。。。みんな良くしゃべります。
伝えるって大事です。
後は、もらったものから物を作るだけです。
さて、最初に載せた写真はそのガラスの原料です。
これを加工していったわけです。

「大きなロックグラスの照明」というリクエストから、この大きなガラスの塊を小さく割って、
小さくなったガラスを、手作業でハツリ、丸くしていくという特殊な方法を選びました。
丁度その試作品を見ていたところなので、イメージがバッチリ。
会議室で品質チェックしています。

光りにかざしてみます。
無垢のガラスは結構重いです。

サイズを調整して数を作ります。

花瓶にする花器用の原料も選びます。
ピアノの上に大きいガラスの花器をおきたいとの事。
パレットに載ったものを選びました。
5~600mm□ 位です。
人の手では持ち上がりません。
ピアノは果たして耐えられるか。

花器になるもの玄塊のままだとフォルムが美しくないので、成型し底になる部分を作ります。
これは別工場に持ち込んでの作業風景です。

綺麗にきれました。

今度は花を入れる穴を穿ちます。
ガラスは熱で膨張し直ぐに割れるので、水を掛けながらゆっくり加工していきます。
物凄い時間がかかります。

ここは職人さんの腕の見せ所です。
石を切るのとはわけが違います。
手と耳を総動員で少しずつ掘り進めていきます。
後は金物を作ってワイヤーでロックガラスを吊って、出来上がりです。

完成です。
色々な雑誌にも取り上げられたようです。
天井をミラーにしているので、数以上に見えて。
自体を光らせず、ダウンライトで光らせる方法をとりました。
写真ではわかりにくいですが、とても幻想的な空間でした。
アンティークショップ KUMUTO
東京都稲城市矢野口480-1
金曜・土曜のみOPEN
12:00~18:00
TEL:0422-72-2188(休みのこともありますので、ご確認ください。)
駐車場一台分あります。
詳しいMAPはH.Pのアクセスをご覧下さい。



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